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医療最前線 ─近所の名医にきく─

医療最前線 > Report No. 03

発達障害の治療について

タウンヘルスケア 医療最前線 ─近所の名医にきく─

新泉こころのクリニック(神奈川県茅ヶ崎市)
院長

朝倉 新 精神科・心療内科医師

新泉こころのクリニックは茅ヶ崎駅から車で8分ほどの場所に所在している。
そこでは心療内科や精神科の診療の他、デイケア治療等を行っている。
院長の朝倉医師に、近年増加傾向にあるという発達障害の治療法や、発達障害の患者さんと直接接する周囲の人間の対応の仕方などを伺った。

本人が自分の特性に気を付けること、
周りの人がその特性を理解してあげること、これらが重要なんです。




─ 発達障害とはどのような病気なのでしょうか?

発達障害は生まれ持った中枢神経系の障害です。
その中には、主に自閉症スペクトラム、ADHD(注意欠如多動性障害)、学習障害、知的障害などがあります。

─ それでは、それぞれの症状について教えてください。

今日は主に、自閉症スペクトラムとADHDについて説明します。
自閉症スペクトラムというのは、アスペルガー症候群を含んだ概念です。
主に3つの特性があります。

まず1つ目は、社会性の特性があります。
「場が読めない」、「相手の気持ちを察することができない」などがあります。

2つ目はコミュニケーションの特性です。
「例え話が理解できない」、「冗談が理解できない」等の特性があります。

3つ目は、想像力の特性です。これは「こだわり」という行動につながっていきます。
急な予定の変更や自分のやり方を崩されると、混乱します。

4つ目は、「感覚過敏」があります。
例えば、シャツの襟のところにタグがありますよね。
あれが気になって気になってタグを切っちゃう、ですとか、工作に使うような糊、あれがベタベタするのが嫌でどうしても使えない、とか。
聴覚の過敏性であれば、学校で流れるスピーカーの音がどうしても嫌で嫌で仕方ない。
だから、運動会に出れなくなってしまうんです。
そうすると、周りの人からは、何をさぼっているんだ!ということになってしまいます。
本人はサボっている気は無くて、どうしてもできないだけなのに。
これらの特性があっても、日常生活を普通に送ることのできる人はいます。
結局、特性の程度の問題なんですね。

─ ありがとうございます。 どれも、重篤な症状というよりは、その人それぞれの個性、という感じがしますね。

そうですね。

本人が自分の特性に気を付けること、周りの人がその特性を理解してあげること、これらが重要なんです。

─ 次に、ADHDについても教えてください。

はい。
ADHDも3つに分けられます。

1つ目は、不注意の特性ですね。
忘れ物が多かったり、整理整頓ができなかったり、ケガが多かったりします。

2つ目は、多動になります。

3つめは、衝動性です。
後先を考えないという症状です。
これら特性は、あまりにも頻度が高いと日常生活に差しさわりがあります。
特性が重度に表れている場合は、薬が必要になってきます。

さらにこれらの発達障害に、二次障害を合併してしまうことがあります。
現代社会は発達障害の人にとっては、暮らしにくいですよね。
嫌な経験を繰り返しして、精神的負担が多くなったり、自尊心が低くなった場合に、鬱や、パニック障害、素行障害に走ってしまったり、頻度はまれですが統合失調症を合併してしまったりします。

 

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